先日友人から紹介された高橋洋一さんの「日本経済の真相」を読んでみました。
まず内容から。
この本は時事的な問題に対して、世間一般で言われていることとに対して高橋さんが異なる意見をするという内容です。
円高、デフレ、オリンパス、電力会社などの日本経済、TPPやユーロ問題などの世界経済、公務員改革、大阪都構想などの日本経済などがその内容となります。
高橋さんの言うことが全て正しいのかどうかも専門知識がないため分からないのですが、「デフレや円高に対して金を刷れ」という意見は以前からツイッターで僕も「なんで刷っちゃダメなんかなあ」とつぶやいていたので専門家の方が言ってくれているのを見て単純に喜んでました。
増税に対する意見だと、「増税はいらない!!」というよりは「増税はしてもいいけどその前にすることがあるよね。例えば…」という意見の仕方で、こちらとしても「へえ、そんなこともあるのか?」という読み方ができます。意外とソフトな語り口。
大王製紙やオリンパス問題も、上場するなら…という至極まっとうなことを言ってるように感じます。
また、「学者も研究費などによって買収されている。」と書いています。政治家や役人の言うことは疑いますが、学者の意見をテレビで見れば納得してしまうところがあり、一部の人の都合の良いように全てが動かされているという事を強く感じました。
日本経済などの問題に対して彼の推奨している方法はトータルでプラスになれば良いという考え方で、個別に見ればマイナスになる人や業種もたくさん生まれるでしょう。小泉政権をやたら褒めていますが、小泉政権下で格差が広がったという面もあるので一概に彼の意見が良いとは言えませんが。しかし、「絶対にこうしろ」とは一言も言われていません。「こうすればこうなります」、という予測だけです。やはりソフトな語り口。
彼の一貫して伝えてくることは
「様々な角度から物事を見よ。」ということです。
この点に関しては高橋さんに異論のある人もない人も、政治経済に興味のある人もない人も賛成なんじゃないかと思います。
さて、この本を読む事で何が得られたかですが、まずメディアが信じられなくなります。
確実に言えることはメディアの言うこと、他人の言うことは鵜呑みにしてはいけない、という事です。つまりこの本の内容も鵜呑みにできないという事になります(笑)
しかしわかりやすくはっきりと書かれているので面白いし、1時間くらいで読めるのでちょっとした移動の間に読めるのも良いですね。
日本経済の真相 | |
高橋 洋一
中経出版 2012-02-15 |
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