紫式部の理想は現代に通じている…のか?

先日は『源氏物語』を読みました。って言っても生徒の期末テストに合わせて解説をするためですが。

はっきり言って源氏物語は激ムズなんであまり好きではないです。やらないと仕方ないからやりますけどね。
さて、読んだのは須磨に下った後の『須磨の秋』です。

もうね、源氏ラブが半端ない。
例えばこんな場面、確かこんな感じの訳でした。
「源氏が夕日の差し込む渡り廊下に立っている。夕陽を見る源氏の不吉なまでの美しさはもはやこの世のものとは思えないほどだった。高級な下着を着て色の濃い服を重ね着した源氏は服をはだけさせてお経を読んでいた。その声が類まれないほど美しい。その手は黒い数珠が映えて、都に恋しい人を残してきた家来たちがそれに慰められた。」

いやもう、ツッコミどころ満載です。
まず、なぜ、服をはだけさせてお経を読む必要があるのか。ちゃんと服ぐらい着ろよ。

さらに後半の「その手は黒い数珠が映えて…」というのは源氏の手が女性のように白く美しいことを表しているわけだけど、家来たちはなぜ、その手に慰められるのか…これ以上は色々怖いので考えるのをやめよう。

さらに、源氏の姿かたちは良いとしても下着まで詳しく書くのはどうなの?まあ、源氏ラブゆえに紫式部がねっとり描写したかったということにしときましょう。

さらにこのあと、和歌を詠むわけですが、「都が恋しい」というような内容でこれまた素晴らしい、家来たちが泣きます。

そして、その後、昼間に源氏は「自分のせいで皆が家族や恋しい人たちと別れてこんなところに来ている。自分が落ち込んでいる素振りを見せてはいけない、皆が不安に思うだろう」などと考えたりして昼間はジョークを言ったりする。
また、暇になって紙を継いで文字を書いたりした字が素晴らしく、きれいな布に描く絵も素晴らしい。
こんな感じです。最後の絵のところはもうちょっと詳しく書いてあったように思いますが…。

なんだろう、源氏すごい、源氏半端ないを連呼しています。
そして源氏の姿はこの世のものではないほど美しい、そして声も素晴らしい、和歌の才能は抜群で絵も描くし文字を書かせても一級品だ。

不吉なまでに美しいという感じは、死人のよう、というよりも儚さの強調です。
さらに芸術にまで秀でている。
でもさあ…絵は必要なかったんじゃ…。

と、ここまででふと気づいたのが、源氏は少女漫画に登場しそうな風貌、地位、才能の持ち主です。
そして紫式部や平安時代の女の人の理想が源氏だとすると…今とそんなに変わらないかも。

例えばこの人。女性の人気が凄まじいとか…。

ということでムキムキ系よりも日本人は昔から中性的で儚い系が好きだったわけですね。
そういえばジャニーズのタッキーや長瀬君も昔は源氏系でしたね。ああ、そもそもその昔光るGENJIというグループがありましてな・・・。ってことでおあとが宜しいようで(笑)

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次
閉じる